※下記の記事は、2022/6/7にFC2のニューイングランド師匠に投稿済みのものを当サイトに引っ越したものです。その内容にAMA Manualの記載箇所の情報を追記しました。
日英メディカル翻訳者の方々。
数字と記号の間にスペースを入れないものとして、何を思い浮かべるだろうか?
多くの人は、%と度数記号(角度、温度)と答えるだろう。
AMA Manual 10版ベースの「薬事・申請における英文メディカル・ライティング入門」でも注意するように書かれている。
他にも、「第十七改正日本薬局方英文版原案作成要項」を見てみると、「2.4.1 温度に関する定義」では特記事項なしとなっているが、この要領の中で使用されている例文では、温度記号の前にはスペースを入れない表記になっている。
しかし、時代が変われば言葉も変わる。
そして、時代が変わればルールも変わる。
AMA Manualの11版ではどうなっているかご存じだろうか?
「17.3.8 Spacing.」を見ると、 %と度数記号(角度)はこれまで同様、スペースなしとしている。
ところが、度数記号(温度)については、スペースを入れるように変わっている。
11版:temperature of 37.5 °C (not 37.5°C)
10版:temperature of 37.5°C (not 37.5° C or 37.5 °C)
9版:temperature of 37.5°C (not 37.5° C or 37.5 °C)
実際の仕事においては、案件に応じたスタイルガイドに準拠することが正解であるし、これまでの資産との整合性もあるので、このルールをすぐに採用できるかはプロジェクトによると思う。
しかし、変更されたという事実は知っておいた方が良い。
時代と共に名著にずれが出てきてしまうのも悲しいが、この先、「薬事・申請における英文メディカル・ライティング入門」が最新化されることは無いように感じる。どうかな。。。
私自身が11版をベースにした「駆け出しメディカル翻訳者による英文メディカル・ライティング入門」的なものを作りたいという思いが強くなっている今日この頃である。
~~~ AMA Manualの記載情報 ~~~
数字と温度記号に関する記載は以下の通り。
■AMA Manual 9版
[章] 15.3.8 Spacing
[ページ] P.483
■AMA Manual 10版
[章] 18.3.8 Spacing
[ページ] P.792
■AMA Manual 11版
[章] 17.3.8 Spacing
[ページ] P.929
~~~~~~~~~~~~~~~~~
コメント