日本人なら英語やプログラミングなんていう前に古事記を読んでほしい

雑記

年末に放送されたNHKのドキュメント72時間の2023年の視聴者投票1位から10位までを録画していたのだが、先ほど10位を視聴した。

島根・黄泉比良坂 あの世との境界で」というもの。

黄泉比良坂(よもつひらさか)は古事記にも出てくるあの世とこの世の境界である。

黄泉比良坂の話は、古事記の始まりである「国生み」から登場するイザナキ(夫)とイザナミ(妻)の話として書かれている。

イザナミは火の神であるカグツチを生んだ時にやけどで亡くなってしまうのだが、イザナキは愛しいイザナミを連れ戻すために黄泉の国(死者の国)に行く。

「黄泉の国の食物を口にしてしまったので、もとには戻れない」と言っていたイザナミだが、黄泉の国の神に相談することにした。

イザナミは、相談している間は決して自分の姿を覗き見しないようにとイザナキに言ったのだが、イザナキは待ちきれずに姿を覗いてしまう。

そこで見たイザナミはウジ虫がわいているような見にくい姿になっており、それに驚いたイザナキは一目散に逃げだした。

怒ったイザナミから命を受けた黄泉の醜女たちが追いかけるが、なんとか逃れ続け、黄泉平坂までやってきたところで、あの世とこの世の境界を大きな岩でふさいだのだ。

ちなみにこの後で黄泉の国の穢れを水辺で洗い清めたときに有名な三柱が誕生する。

左目を洗った時に生まれたのが、天照大御神(アマテラス)。
右目を洗った時に生まれたのが、月読命(ツクヨミ)。
鼻を洗った時に生まれたのが、須佐之男命(スサノオ)。

これは古事記のほんの一部分で、読み物としても古事記は面白い。

また、日本の神々を知ることで神社に参拝した時にその神社の主祭神が誰なのかというもとにも興味がわいてくる。

日本人なら英語やプログラミングなんていう前に古事記を読んでほしい。

授業で古事記を教える時間を数時間程度作っても良いのではないかとも思うくらいだ。

日本の神々は宗教というよりも日本に根付いた儀礼、習慣、文化の話なのだから。

最後に話は脱線するが、私が特に好きな本は3つある。

世阿弥の「風姿花伝」、マキャベリの「君主論」、そして「古事記」である。

世阿弥の「風姿花伝」については、ニューイングランド師匠という旧ブログで「風姿花伝 (世阿弥)」というタイトルで書いたので興味があれば見てください。

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